精神疾患の一種であり、厚生労働省の特定疾患(難病)に指定されています。思春期の女性に発症例が多く
- 1.体重に対する過度のこだわり
- 2.自己評価の体重・体形への過剰な傾斜
といった心理的要因に基づく食行動の重篤な障害です。病識に欠けるきらいがあります。
症状は、拒食症、過食症、あるいは拒食症から後になって過食症に移行するものなど多様です。
拒食症では極端な食物制限が中心であり、体重を減らそうとして過度な運動や下剤の乱用などがみられ、そのため異常な低体重、無月経になることもあります。
摂食行動以外にも、抑うつ症状や気分の変動、自傷行為・アルコール乱用、不安障害、パーソナリティ障害による精神症状などを合併することが多くみられます。
又、嘔吐や下剤乱用による電解質代謝異常、脱水、消化管の損傷や、痩せや栄養失調による感染症や貧血、低蛋白血症によるむくみ、骨粗鬆症等、過食による肥満や糖尿病、胃拡張といった内科的疾患を併発することがあります。
治療としては、身体管理を十分に行いながら、精神療法や認知行動療法および症状にあった薬物療法が必要となります。